ひなかぜでできること ②CART

こんにちは☺
ひなかぜ訪問看護ステーションです。
ぽかぽか陽気で桜が咲くのが待ち遠しいです!!
さて、ひなかぜでできること第二弾はCART療法の方への看護です。
CARTってなに
聞いたことがない方多いですよね。
腹水ろ過濃縮再静注法という方法で昨今導入しているクリニックの先生たちが増えて
きました✨では、どんな治療なのでしょうか。
癌患者さんや肝硬変の患者さんは腹水が溜まりやすくなります。
腹水が溜まると肺が圧迫され呼吸が苦しくなってきます。その為溜まった水を針を穿刺して抜く
きます。しかし、腹水の中には有用なタンパク成分(アルブミンなど)や細菌や癌細胞が混ざっています。この腹水の中から有用なタンパク成分をろ過して、濃縮し点滴で体に戻すという治療内容になります。
誰でも受けられるの?
一般的に腹水の治療は「安静臥床」「食事療法」「利尿剤」での治療を行います。
それらを行っても改善しない腹水を難治性腹水といい保険適応で治療を受けることが可能です。
そもそも腹水ってなんで溜まるのか
血管の壁は内皮細胞というものが隙間なく隣り合って構成されています。
癌などができると体を守ろうとして免疫細胞が働き、サイトカインという物資をだします。
サイトカインは血管を広げる働きをします。広がった血管めがけて様々な免疫細胞が集まってきます。その結果、びっしり隙間なくあった内皮細胞が血管が広がることで隙間ができてしまいます。そこから血液が漏れ出てしまいます(血管透過性といいます)
癌などになるとこれが全身で起こってくるので漏れ出た血液から水分がでて腹水が溜まりやすくなります。(炎症性腹水)
もう一つ、肝硬変のかたも腹水は溜まりやすいです。
肝臓が固くなるのが肝硬変ですが、肝臓が固くなると肝臓の中の血管も硬くなります。そうなると肝臓の手前の血管(門脈)が血液が中に入れずに渋滞を起こしてしまいます。そこから漏れ出て
お腹に溜まりやすくなります。その他にもタンパク質(アルブミン)の低下が原因となることもあります。
メリット・デメリット
メリット
・お腹の張った感じがなくなる
・吐き気や食欲不振などの消化器の低下が改善される
・だるさや息切れが改善される
・自身の体内のアルブミンを使うので未知の病原菌に感染するリスクが低いです。
デメリット
・発熱、頭痛、溶血、血圧上昇、嘔吐や呼吸困難などの副作用が起こる可能性がある。
まとめ
CART療法は治療というよりは、腹水が溜まって苦しくなる、アルブミンの低下といった症状に対して行う緩和療法で行う意味合いが大きいですが、今は在宅でもこういった医療を受けることが可能になりました。ひなかぜでは訪問診療の先生たち、ご家族、医療機関と連携しながらCART療法を受ける方達の支えになれたらと思います。
当事業所は最短即日からの受け入れが現在可能となっております。
また、MCS,LINEWorks,チャットワークを導入しこまめな情報共有、連携がとりやすくなるよう工夫しております。こんなの使ってるよなどお声があれば可能な限り柔軟に対応していきたいと思います。